株式会社ハピネックス

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ISO9001:2015規格改定 最新情報

ISO9001:2015規格改定 最新情報

【目次】

ISO9001:2015規格改定の基本的考え方

ISOの問題意識

 運用の形骸化
  • 事業活動とISO活動の乖離
  • ISOのためだけの文書記録
  • ISOのためだけの作業
 有効性への疑問
認証取得組織による不祥事

マネジメントシステムの目的

 マネジメントシステムは、期待される成果を実現するためにある!
  • ISO9001・・「一貫して適合した製品・サービスの提供」
  • ISO14001・・「汚染の予防」

基本的な考え方

ISO9001規格改定スケジュール

(2015.11.30現在の最新情報)

  FDIS発行
(最終国際規格案)
ISO9001:2015
として発行
JIS化
(経産省がJIS化)
ISO9001:2015 2015年7月
発行済み
2015年9月
発行済み
2015年11月
発行済み

ISO9001:2015移行スケジュール

ISO9001:2015移行スケジュール

ISO9001:2015の構造

  • 1.適用範囲
  • 2.引用規格
  • 3.用語及び定義
  • 4.組織の状況
    • 4.1組織及びその状況の理解
    • 4.2利害関係者のニーズと期待の理解
    • 4.3品質マネジメントシステムの適用範囲の決定
    • 4.4品質マネジメントシステム及びそのプロセス
  • 5.リーダーシップ
    • 5.1リーダーシップ及びコミットメント
    • 5.2品質方針
    • 5.3組織の役割、責任及び権限
  • 6.品質マネジメントシステムの計画
    • 6.1リスク及び機会への取組み
    • 6.2品質目標及びそれを達成するための計画策定
    • 6.3変更の計画
  • 7.支援
    • 7.1資源
    • 7.2力量
    • 7.3認識
    • 7.4コミュニケーション
    • 7.5文書化した情報
  • 8.運用
    • 8.1運用の計画及び管理
    • 8.2製品及びサービスに関する要求事項の決定
    • 8.3製品及びサービスの設計・開発
    • 8.4外部から提供される製品及びサービスの管理
    • 8.5製品及びサービスの提供
    • 8.6製品及びサービスのリリース
    • 8.7不適合なプロセスのアウトプット、製品及びサービスの管理
  • 9.パフォーマンス評価
    • 9.1監視、測定、分析及び評価
    • 9.2内部監査
    • 9.3マネジメントレビュー
  • 10.改善
    • 10.1一般
    • 10.2不適合及び是正処置
    • 10.3継続的改善

ISO9001:2015規格改定のポイント

1.規格要求事項が「4章~10章」の章立てになりました。

【ISO9001:2008】

  1. 品質マネジメントシステム
  2. 経営者の責任
  3. 資源の運用管理
  4. 製品実現
  5. 測定、分析及び改善

【ISO9001:2015】

  1. 組織の状況
  2. リーダーシップ
  3. 品質マネジメントシステムに関する計画
  4. 支援
  5. 運用
  6. パフォーマンス評価
  7. 改善

2.従来なかった全く新しい要求事項が追加されました。

4.1 組織及びその状況の理解
組織の意図した成果に影響を及ぼす「会社内部の課題」・「外部の課題」を特定し、監視し、レビューする。
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
組織に関連ある利害関係者を特定し、その利害関係者のニーズ及び期待を特定し、監視し、レビューする。

3.トップマネジメントの関与が強化されました。

5.1.1 品質マネジメントシステムに関するリーダーシップ及びコミットメント
トップマネジメントは、次に示す事項によって、リーダーシップ及びコミットメントを実証すること
a)品質マネジメントシステムの有効性に説明責任を負う。
k)管理層の役割を支援する。

実証する・・・成果をだす
2008年版では5つのコミットメント
⇒2015年版では11個のコミットメントとなっています。

4.ISO活動と事業活動の一体化を求めています。

5.1.1 品質マネジメントシステムに関するリーダーシップ及びコミットメント
b)品質マネジメントシステムの方針・目標を確立し、組織の戦略的方向性及び組織の状況と両立させること
d)事業プロセスへの品質マネジメントシステム要求事項の統合を確実にすること

ISO要求事項に事業活動を合わせたり、ISO要求事項のために作業をするのではなく、組織の日常的な活動とISO要求事項が一体化することを求めています。

トップマネジメントは、強いリーダーシップを持って、事業活動とISO要求事項の 一体化を実証することが求められています。

5.あらかじめリスクを考慮したマネジメントシステムの構築が要求されました。

6.1.1 品質マネジメントシステムの計画を策定するとき、内外の課題及び利害関係者のニーズと期待を考慮し、次の事項について取り組む必要のあるリスクと機会を決定すること
a)品質マネジメントシステムが、その意図した成果を達成できることを確実にする。
b)望ましくない影響を防止または低減する。
c)継続的改善を達成する。
6.1.2 組織は、以下の事項を計画すること。
a)上記によって決定したリスク及び機会に対処する活動
b)次の事項を行う方法
  • 1)その活動の品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施
  • 2)その活動の有効性の評価

品質マネジメントシステムが意図した成果を達成するための「リスク(否定的)と機会(肯定的)」を特定し、それに対処するための具体的な計画策定を求めています。

6.文書と記録の概念が共通化されました。

文書と記録の区別がなくなり、「文書化した情報」となりました。
紙媒体、電子情報、画像、音声、図面、看板、絵、写真なども「文書化した情報」になります。

「文書化した情報」という用語に変わりましたが、従来の「文書管理」、「記録の管理」の概念は残っています。

7.有効性評価の明確化が求められました。

9.1.1 組織は、品質パフォーマンス及び品質マネジメントシステムの有効性を評価すること。

※ パフォーマンス・・・測定可能な結果

※ 有効性・・・パフォーマンスに基づいて、マネジメントシステムの意図した成果が達成されたかを評価(結果の重視)

8.9001独自の変更・新規の要求事項

(1)適用除外という記載がなくなりました。

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定。
決定した適用範囲の中で本規格の要求事項を適用できる場合、それを適用すること。
適用できないときは、それが製品及びサービスの適合を確実にするという組織の能力または責任に何らかの影響を及ぼしてはならない。

「除外」という記載がなくなりました。すべての要求事項を適用することが原則になります。適用できない場合は、その除外が悪影響を及ぼさない理由を文書化する必要があります。

(2)6つの手順の文書化要求、品質マニュアル作成要求がなくなりました。

会社が必要と判断した手順書を作成すればよく、また、従来型の品質マニュアル拘る必要性がなくなりました。規格要求事項に適合することが示せるのであれば、業務に即したマニュアルでもOKです。

(3)「7.1.6 組織の知識」が新しい要求事項として追加されました。

7.1.6 組織の知識
プロセスの運用に必要で、かつ製品及びサービスの適合を達成するために必要な知識を決定すること。
この知識を維持し、必要な程度まで利用できるようにすること。

どんな知識が必要かを明確にし、それを活用し伝承することを要求しています。組織内の「固有技術」を管理すべきという規格の意図です。

(4)「8.5.6 変更の管理」が新しい要求事項として追加されました。

8.5.6 変更の管理
製造又はサービス提供に不可欠な、計画していない変更を、レビューし、管理すること。

製品が要求事項を維持するために、計画していない変更を行う際は、管理された方法で実施することを要求しています。

ISO9001:2015規格改定対応のステップ

1.移行時期の決定

移行審査をいつ受審するかを決定します。

チャンスは、2016年度、2017年度、2018年度の3回です。通常は、定期審査(更新審査)の時に移行します。

余裕を持って、2016年度、2017年度の審査時に移行することをお薦めします。

ISO9001:2015移行スケジュール

2.ISO9001:2015規格要求事項の理解

JISQ9001:2015を購入し、2008年度版がどう改定されたのか、改定内容を理解します。規格要求事項を理解することは難易度が高いので、有料の「ISO9001:2015規格解説講習会」等に参加することをお薦めします。無料の講習会ですと時間的制約から解説が薄くならざるを得ません。

3.新規要求事項への対応を考える

  1. 内部の課題、外部の課題を整理し(4.1)
    利害関係者のニーズと期待を整理し(4.2)
    適用範囲を見直します(4.3)。
  2. QMSの意図した成果が達成できなくなる「リスク」と達成を後押しする「機会」を整理し、リスクと機会への取り組み方法を検討します。(6.1)

4.業務プロセスと現行QMSの乖離の分析

ISO9001:2015は、事業プロセスとISO活動の一体化を要求しています。

  • 形骸化した活動はないか
  • ISOのためにだけやっている活動はないか

の両面から、ISO活動を見直します。

5.品質マニュアル、手順書の改訂

ISO9001:2015規格要求事項に準拠して、品質マニュアルや各種手順書を改訂します。

※ISO9001:2015では、品質マニュアル作成の要求事項がなくなりました。品質マニュアルがなくても要求事項が満たされるのであれば廃止しても可ですし、2015年版に基づいた品質マニュアルを作成することも企業の判断になります。

6.教育の実施

ISO9001:2015対応の教育を実施します。

  • 品質方針、品質目標の周知
  • 新規要求事項
  • 改訂した文書類
  • 運用ルールの変更内容説明

7.ISO9001:2015の運用開始

8.ISO9001:2015認定内部監査員の養成

ISO9001:2015に移行するためには、2015年版での運用実績が求められます。当然、内部監査も2015年版に準拠して行わねばなりません。そのために、2015版で認定された内部監査員を養成します。ISO9001:2008で認定された内部監査員は2015年版の内部監査を行うことはできません。

9.ISO9001:2015運用に基づいた内部監査の実施

通常の内部監査に加えて、下記内容の内部監査が必要です。

  • ISO9001:2015規格要求事項に適合しているか
  • 内部/外部の課題、利害関係者のニーズと期待を特定しているか
  • リスクと機会の特定、取組みができているか
  • パフォーマンス評価ができているか

10.ISO9001:2015運用に基づいたマネジメントレビューの実施

通常のマネジメントレビューに加えて、下記内容更新の検討が必要です。

  • 内部/外部の課題(4.1)
  • 利害関係者のニーズと期待(4.2)
  • 適用範囲(4.3)
  • リスク及び機会への取組み(6.1)

11.ISO9001:2015運用に基づいたマネジメントレビューの実施

NEWS

ISO9001:2015内部監査員養成講座

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